今後のコメ価格の見通しで注目されるのが去年大量放出した「備蓄米」の今後。今週から買戻しの手続きが開始、備蓄米はコメ不足に備え政府が必要な数量を備蓄しておくコメのことで10年に1度の深刻な不作や2年連続の不作に対応できるよう100万t程度を訂正水準としている。昨年政府は段階的に備蓄米を合わせて59万t放出、今年6月末で32万tだったため21万tを買戻しを決定し今月から手続きを始めるとしている。専門家間では今回の買い戻し量では価格への影響は限定的との見方が大半、木原官房長官は「適正水準への回復を進めるべく実施するもので価格の下支えのためではない」、JA全中神農会長は「21万tでは適正水準には届かない、今後の買戻し対応を早急に」としている。荒幡氏は「話題に出ているがすでに適正在庫よりも40万t多めにあり、今年の8年産米が60万tくらいあり過剰になるので21万tは米価下落のスピードを和らげる程度だが反転し上昇することにはならないと考える」などとした。本間氏は「“下支えではない”とのことについて「備蓄のルール・政策が変わってしまっていることに違和感を持っている。不作などの時に放出することだったが緊急事態との認識で放出したが、災害があって緊急に必要なときにはこれでは対処できていない。本来のルールから逸脱、価格維持のためのオペレーションに変わってしまったことには政策に対する不信感が持っている」などとした。農林水産省は6月段階で買戻しを模索していたが、物価高で家計負担が増える中で米値下がりは消費者には歓迎されているため水を指すような買戻しは認められなかったとみられている。本間氏は備蓄米ではなく輸入米で補う形で良かったと指摘、荒幡氏は「平成の米騒動の時輸入米を入れたが在庫自体は24万tしかなく不足は260万tでアメリカ・中国などから輸入した。基本原則として輸入してでも国民を飢えさせないようにする、もしもの場合は輸入米も視野に入れることは大事だと思っている」とした。本間氏は「備蓄米は出したらできるだけ早く買い戻さなくちゃいけない。災害などが起こることはいつかわからない、その準備のための備蓄米であるためタイミングがまったく遅い。反省材料にして頂きたい」とした。
