植野さんのドル円予想レンジは149.40円~150.40円。植野さんは「昨日は材料難で動かなかった。今晩発表のアメリカ経済指標も注目度は高くないので方向感は出ない」などと述べた。注目ポイントは『日米金融政策とドル円相場』。植野さんは「日銀会合のあとにドル円が動いたのは長期金利の上限1%をあいまいなめどに変えただけだったので、上限そのものの引き上げを期待した人たちの失望下げ。その後の下げはFOMC後のパウエル議長の会見で利上げサイクルの終わりが近いと示したことと、雇用統計が弱かったので金利先物で7月で利上げが終わった可能性を9割以上おりこんでいる。ドル円は日米金利差と連動している。日米金利の相関を見ると、ドル円はアメリカ主導で決まっている。アメリカは利下げを始める見通し。景気の軟着陸に成功すれば実質金利のプラス幅はキープしたまま調整利下げなので派手なドル安は進まないと思う。日銀は来年、どこかで長期金利の天井を外してマイナス金利も解除すると思うが、短期金利は0~0.1%程度の低空飛行が続いて、円高圧力も発生しない。ドル高、円安はあっても130円前後が底になるとみている。年内にはアメリカでCPIが2回とか雇用統計もあるので結果次第では高値をためす展開もある」などと述べた。