NY証券取引所で第一生命・松谷拓弥に話を聞いた。今月はメタが新興AI企業のスケールAIとの大型提携を発表。AI業界にとってこの提携はAI競争の裏側で人材と高品質が学習データの獲得が重要な要素の一つ。スケールAIはAIが学習する過程でデータへのラベル付けを行う企業でオープンAI、グーグルなどにサービスを提供してきた。メタはスケールAIに143億ドルを出資し49%の持分を取得。加えて創業者アレクサンドル・ワン氏を含む一部社員を自社の新設AIチームに迎え入れた。企業を買収せず人材と技術だけを取り込む手法で、アメリカメディアなどでは「リバースアクイハイヤー」と呼ばれている。過去にはマイクロソフトがインフレクションの主要人材を引き抜き技術のライセンスを取得。AI開発は水面下で人材、技術の争奪戦という側面もある。一方で審査対象となりうる実質的買収の抜け道となっていて規制当局の懸念も高まっている。実際にアメリカ連邦取引委員会は調査を開始していて、今後規制が強化される可能性もある。
スケールAIとメタとの提携を受け、グーグルやオープンAIなどはスケールAIとの取引見直しを検討するといった報道も出ている。対して中立性を持った他のデータラベリング企業に需要が流れている。こんご更に規制が強化され、既存顧客の離脱を考慮するのであれば大手による直接的な買収は緩やかになる可能性もある。一方で、優秀なAI人材の需要は引き続き強く、企業が破格の報酬を提示したり、創業者や経営者が自らリクルーティングする動きも報道で見られ、人材獲得競争自体はますまし熾烈となりそう。
スケールAIとメタとの提携を受け、グーグルやオープンAIなどはスケールAIとの取引見直しを検討するといった報道も出ている。対して中立性を持った他のデータラベリング企業に需要が流れている。こんご更に規制が強化され、既存顧客の離脱を考慮するのであれば大手による直接的な買収は緩やかになる可能性もある。一方で、優秀なAI人材の需要は引き続き強く、企業が破格の報酬を提示したり、創業者や経営者が自らリクルーティングする動きも報道で見られ、人材獲得競争自体はますまし熾烈となりそう。