大和証券・多田出健太さんのドル/円予想レンジは151.00円~152.50円。多田出さんは「昨日のドル円は一時151円をわれたものの海外時間は米金利が上昇する動きに152円超えまで反発した。米国CPI(消費者物価指数)の発表が予定されていて、予想並みの結果となれば、12月利下げの期待の高まりから、ドルの上値は抑えられるとみている」などと述べた。注目ポイントは「円キャリートレードの再燃はあるか?」。多田出さんは「直近では円売りは強まっておらず、むしろ円買いとなっている。日銀の利上げのタイミングを考える上でも円キャリートレードが強まるか注目。キャリートレード条件は十分な金利差、低ボラティリティー。日米金利差の縮小と同時に7月末の日銀の利上げ以降、ドル円の予想変動率が大きく上昇したことも影響。金利差の点では円キャリートレードは盛り上がりに欠けるが、近い将来にFRB(連邦準備制度理事会)が利上げ路線に転じることがないとすれば、ドル円の予想変動率が大きく低下するかが焦点になる。2022年3月にFRBが利上げを開始して以降、予想変動率が8%以下まで低下したことはほとんどないが、6%程度まで下がってくると円キャリートレードが警戒される状況となりそう。年明け以降、FRBと日銀の政策変更が当面見込まれない展開や政策軌道に変化がない状況が長期化するとドル円のレンジ感が強まり、予想変動率が低下していく可能性もあるため注目」などと述べた。