去年3月、京都府亀岡市で保津川下りの舟が転覆し船頭2人が死亡、乗客19人がけがをした事故で国の運輸安全委員会は報告書をまとめ“船頭がかじの操作を誤って川に落下したのをきっかけに操だできない状態になり事故に至った”と結論づけた。報告書によると船頭は前方に3人、後方に1人の合わせて4人乗っていて後方の船頭がかじの操作を誤ってバランスを崩し川に落ちたという。このため前方にいた船頭の1人が後方に移動してかじを取ろうとしたものの持ち手が川につかった状態から元に戻せず、操だできないまま岩場に乗り上げ転覆したと結論づけている。救命胴衣については死亡した船頭2人のうち1人は着用しておらず、もう1人の手動式のものは膨らんでいなかったという。また観光客は手動式を着用していた12人が適切に操作できず空気が十分に入っていなかったという。そのうえで再発防止のため船頭の落下防止の措置を取ることや救命胴衣の着用の徹底、操作方法の十分な説明が必要だと指摘している。運航会社は事故後、船頭の転倒、落下を防止するためロープやストラップを舟に取り付けた他、浮力材が入った救命胴衣などをそろえ、乗船時に着用を義務付けているという。