ここから航空・旅行アナリストの鳥海高太朗さんに話を伺う。きょう注目するのは2008年に単行本が発売され、2011年に文庫本化された益田ミリさんの「47都道府県女ひとりで行ってみよう」。じゃらんの宿泊旅行調査によると2022年度の国内宿泊旅行のうち、ひとり度は19.8％で夫婦2人での旅行の25.0％に次ぐ数字だった。コロナ流行前の18.6％と比較するとコロナを経て人気が高まっていることが分かる。また、ひとり旅は旅行業界にとっても重要なものとなっている。観光庁の2022年「旅行・観光消費動向調査」によると、国内旅行者のべ4億1，785万人のうちひとり旅をした人は7，631万人で約5.4人に1人がひとり旅という計算になる。さらに金額で見てみると国内旅行消費額の合計は約17兆1，929億円で、そのうちひとり旅の消費額は約2兆9，863億円と市場価値も高い。鳥海さんは「旅行というのは現地に行かないと成立しないものなので、情報収集という意味がある。ライフスタイル的にも働く女性が増えて、一人ですべての生活ができる・所得もあるということで誰も誘わずに気軽に行くということで、そういった意味でこそこそ行った人も多かった。あとは観光地に行ってもビジネスホテルが6，000円～7，000円くらいで泊まれていたので、日本は特にひとり旅をしやすい環境なんだと思う」などと話した。いまのひとり旅のトレンドについて大下さんが聞くと鳥海さんは「GoToトラベルとかいろんな割引があったりするし、だいたいおひとり様は飛行機のマイルを貯めている。それで行こうという人が多い。誰にも相談せずに行ったりできるというトレンドはある」などと話した。