走行中の車内の運転手を見ると、ゴーグルをつけて運転している。今回、やってきたのは栃木県那須塩原市にある那須自動車学校。ここでは、特殊なゴーグルを使って飲酒運転の疑似体験を行っている。指導を行っている技能検定員の浅利裕悦さん(62歳)は「飲酒運転は、各個人が『私だったら大丈夫』と思っている」「“飲酒ゴーグル”をかけることで、ほぼ全員が脱輪するので『私でもダメなんだな』ということが痛感できる」と話し、飲酒運転による事故を少しでも減らそうと、この体験を考案したという。この“飲酒ゴーグル”を装着すると視界がぼやけたり、遠近感がつかめなくなるなど、まさに酔っ払った状態になるという。体験者は「自分の思っている数倍は、色んなものが見えなかった。横を見ても、車がどれくらい寄っているのか全然わからない。めちゃくちゃ怖いです」と話す。浅利さんは38年前から教習所に勤務していて、“事故を起こす前に飲酒運転の怖さを知ってほしい”と4年前からこの体験を行っている。浅利さんは「飲酒をする方は多いけど、飲酒運転の体験をしたことはないと思う。実体験することがとてもいい体験になるので、飲酒(運転)防止につながればいいかなと思っています」と話す。
住所: 栃木県那須塩原市二区町352-7