中国を訪問しているドイツのショルツ首相は昨日重慶に到着し、ドイツの大企業の生産拠点を視察した。今日は上海を訪れ、北京に移動して明日に習近平国家主席や李強首相と会談する予定だという。訪問に先立ちドイツ政府高官は、ショルツ首相と習首席の会談では、ロシアのウクライナ侵攻への対応が主要議題になるとし、ロシアに侵攻をやめさせるために積極的な対応を求めるとの見通しを示した。また一連の会談では、ドイツの最大の貿易相手国である中国との経済関係についても話し合われるという。ドイツ政府は中国への経済面での過度な依存の解消を掲げているが、大企業には中国との関係を重視する意見が根強く、ショルツ首相にとってはバランスをどう保つかが課題となっている。一方習首席については、今年春にフランスを訪問するとフランス側が発表していて、中国としてはヨーロッパ主要国との関係強化で対立するアメリカを牽制する狙いがあるとみられている。