能登半島地震の発生から1年。初詣に訪れた塩安眞一さん。輪島で160年以上続く工房の5代目。毎年元日から営業してきた。地震から1年。ことしもいつもどおりに店を開けることにした。能登半島地震では塩安さんの工房も被災し1億円規模の被害を受けた。それでも職人たちのためにと地震のおよそ2か月後には工房を再開していた。春には仮設工房の整備が始まり復興に向けた歩みが一歩ずつ進んでいた。しかし9月の豪雨で再び多くの工房が被害を受けた。120を超える工程を職人たちが分業する輪島塗。塩安さんが入る組合では事業所の8割程度が復旧できたもののその稼働率は6割ほどにとどまっている。元日、これまでと同じように店を開けた塩安さん。午後4時に店を閉めるまで客は1人。輪島塗の復興そして能登の復興へ。新たな1年が始まった。
住所: 石川県輪島市河井町4-68