- 出演者
- 糸井羊司 副島萌生 向笠康二郎
オープニング映像。
輪島市の重蔵神社から中継。能登半島地震で亡くなった人を追悼する子どもたちの太鼓の演奏がまもなく始まろうとしている。毎年、元日に多くの人が訪れていたが拝殿などに大きな被害が出た。神社では拝殿の近くに仮設の社を設けて初詣の人を迎え入れている。新年を祝う気持ちと静かな追悼の思い。その2つが入りまじる元日となった。
能登半島地震の発生から1年。地震による建物の被害は石川県内で10万棟を超えた。それに対して復旧の人手は足りていない。さらに、追い打ちをかけたのが去年9月の豪雨災害。少しずつ復旧が進み始めた矢先に起きた二重の被災はここで暮らす人たちの心に大きな影響を与えた。こうした中で被災地は厳しい冬を迎えた。集落の中には道路が被災したため除雪が難しく大雪になると孤立状態になる所もある。多くの人は仮設住宅などに移ることができたが豪雨で被災した人たち150人ほどが今も避難所で過ごしている。住まいの再建は見通せない状況。
ことしの抱負を語った石破総理大臣。石破政権は物価高を上回る賃上げの実現などの政策を進め実績を積み上げたい考えで通常国会では新年度予算案の審議が最初の焦点となる。先の臨時国会では国民民主党や日本維新の会などの賛成を得て補正予算の成立にこぎつけた。与党側は通常国会でも両党を念頭に野党側の協力を得たい考え。ただ、国民民主党との間では年収103万円の壁の見直しで所得税の控除額の引き上げ幅を巡る主張に隔たりがあるほか日本維新の会との教育政策に関する政策協議も始まったばかり。野党各党はそれぞれが掲げる政策について国会に法案を提出するなどして政府与党に実現を求める構え。参議院選挙に向けて立憲民主党は国会での連携を選挙での候補者調整にもつなげたいとしているが候補者の一本化などがどこまで進むかは不透明な情勢。石破総理大臣は通常国会で内閣不信任決議案が可決されたり予算案が否決されたりした場合衆参同日選挙もあり得るという認識を示していて与野党の駆け引きが激しくなりそう。石破総理大臣にとって最初の関門は通常国会での予算審議となる。野党の協力を得られるめどは立っていないうえ野党が結束すれば内閣不信任決議案が可決される状況にもあり綱渡りの国会運営が続く。一方、ことしは夏に参議院選挙を控える政治決戦の年でもある。与野党双方にとって正念場の1年となる。
能登半島地震ではこれまでに504人が亡くなった。このうち災害関連死が3県で276人直接死の228人を上回っている。住宅の被害は石川、新潟、富山で合わせて15万棟を超えている。自治体が所有者にかわって解体や撤去を行う公費解体を終えたのは石川県では39%となっている。NHKが専門家と共同で行ったアンケートでは復旧復興の進捗をおよそ7割の人が実感していないという結果になった。
能登半島地震の発生から1年。初詣に訪れた塩安眞一さん。輪島で160年以上続く工房の5代目。毎年元日から営業してきた。地震から1年。ことしもいつもどおりに店を開けることにした。能登半島地震では塩安さんの工房も被災し1億円規模の被害を受けた。それでも職人たちのためにと地震のおよそ2か月後には工房を再開していた。春には仮設工房の整備が始まり復興に向けた歩みが一歩ずつ進んでいた。しかし9月の豪雨で再び多くの工房が被害を受けた。120を超える工程を職人たちが分業する輪島塗。塩安さんが入る組合では事業所の8割程度が復旧できたもののその稼働率は6割ほどにとどまっている。元日、これまでと同じように店を開けた塩安さん。午後4時に店を閉めるまで客は1人。輪島塗の復興そして能登の復興へ。新たな1年が始まった。
能登半島地震の発生から1年。地震とその後の厳しい状況を経験した若い世代の人たちにも話を聞いた。輪島市内で寮生活を送る日本航空高校石川・キャプテン及川蓮志さんのふるさとは東日本大震災の被災地、岩手県宮古市。当時3歳だった。そして、1年前の地震。グラウンドや寮も被害を受け練習を再開できたのは山梨県の避難先だった。
能登半島地震の発生から1年。地震とその後の厳しい状況を経験した若い世代の人たちにも話を聞いた。「後悔しないように生きよう」と思いを新たにした人がいる。谷内未来さんは父親を亡くした。去年4月に結婚した未来さんは心残りがあった。亡くなる前に夫の研介さんに会ってもらえなかったこと。しかし本当は父親が結婚を心待ちにしていたことを知った。未来さんとバージンロードを歩くときに流す曲までひそかに決めていた。その思いを結婚式で伝える。「天国で心配しないで見守ってほしい」とコメント。
日本製鉄による米国の大手鉄鋼メーカーUSスチールの買収計画。米国の有力紙ワシントンポストは31日、日本製鉄が米国政府に対し買収後も政府の同意がない限りUSスチールの生産の能力を10年間削減しないことなどを新たに提案したと伝えた。安全保障上のリスクについて審査を続けてきた米国政府のCFIUS(対米外国投資委員会)の中では「買収が実現すれば米国国内で鉄工の生産量が減少する可能性がある」という懸念が出ていた。この報道について日本製鉄は「コメントしない」としている。
全日本実業団駅伝。旭化成は5年ぶりの優勝。歴代最多優勝の記録を26に伸ばした。旭化成・井川龍人は「(自分にとって)初めてのゴールテープですごくうれしかった」とコメント。
日本全国の気象情報。
能登半島地震から今日で1年。どんな思いで2025年を進んでいこうとしているのか、被災者に聞いた。「みんなが帰ってこられる場所になったらいいと思う」「今年『は』いい年でありますように」などの声。