テーマは「AIインフラ投資加速でAIブームはバブルへ?」。ハイパースケーラー5社の営業活動によるキャッシュフローと、設備投資額の推移。潤沢な営業キャッシュフローを獲得しているが、直近はAIインフラへの投資で設備投資額が急増。その結果、営業活動によるキャッシュフローから設備投資額を差し引いたフリーキャッシュフローは、2026年は小幅なマイナスが予想され、2027年はマイナス幅が拡大すると予想される。企業が使える企業がマイナスになることは、有望な投資機会があるのであれば、マイナスとなっても設備投資を行い、将来の収益機会獲得を図ることは企業としては当然とも言える。生成AIの市場規模の内訳は、これまでは大規模言語モデルの開発のための学習分野が中心だったが、今後は生成AIのモデルを実行するための推論分野の需要が加わり更に拡大すると予想されている。最近では、大手金融企業に加えてエヌビディアなどの半導体企業によるAIインフラへの資金提供の枠組みの発表が複数あった。この中で気になったのが、「AI計算能力は投資対象としての資産に」という趣旨の説明が見られたこと。資金調達の手段として評価され始めているという。新しい技術の台頭により、従来の枠組みを変える必要があるという論法は、ITバブルの時期にも見られたという。S&P 500指数の1株あたりの利益を見ると、2028年にかけて成長が予想される。同じ期間におけるセクター別の収益率についてみると、情報技術が最も高く、インターネット関連企業などが含まれるコミュニケーション・サービス、データセンター向けの電源機器を提供する企業などが含まれる資本財などが比較的上位に来ている。AI関連企業が業績拡大の牽引役と見られ、株式市場が加熱する可能性に留意しながらも、銘柄を選別していくべきだという。その踏まえた銘柄がイートン(ETN)。電力管理機器やシステムなどを提供。ポイントは、幅広い分野での電動化投資が業績の追い風になっている。足元では、AIデータセンター向けに売り上げが拡大。継続的な業績見直しで収益性が向上。リスクは、大型案件での価格・性能・納期競争の激化が上げられる。関税や部材調達難が利益率を圧迫する可能性、事業買収や事業分離時の実行リスクも伴う。2023年以降、株価は緩やかながらも上昇。エヌビディアは、GPUを中心にAI用半導体で圧倒的な史上シェアを獲得。5-7月期決算では、データセンター向けの需要が好調で、売上高は前年度同時期の2倍強となった。強くなってる背景には、GPUをCPU、ネットワーク、ソフトウェアまで含めてまとめて提供し、AIのプラットフォームを提供するようになっていること。リスクは、大手クラウド各社が自社で半導体の開発を進めていけば、将来的にエヌビディアへの依存度が下がる可能性がある。需要が強くてもメモリーなどの部材や生産能力が足りなければ売り上げに変えられない。新製品の立ち上がりやロードマップの実行が想定通りに進まないと、顧客への納入時期がズレて売り上げのタイミングがずれる可能性がある。株価は、本年5月14日に最高値を付けた後、一進一退となっていた。
