派閥の裏金事件で処分された議員について、自民党は次の衆議院選挙で原則公認し比例重複も認める方向で調整している。執行部は総裁選のしこりが残る中、挙党体制を急いで整えたい考えで、すでに終わっている処分を覆さない方針。ほかの議員と同様地元の県連から申請があれば公認するのが基本方針で、再発防止策などを書いた誓約書を出してもらうことで終わりとしたい考え。ただ総理周辺は「何もしなかったら自民党は本当に負ける」と話すなど、このまま全員公認することは国民の反発が大きいと考えていて石破総理も自らヒアリングすることに意欲を見せている。安倍派からは「国民が納得するまで処分を続けるなら党が分裂する」と反発も出ている。一方で野党はこの判断に批判を強めている。立憲民主党・野田代表は「驚きを禁じ得ない」と述べた。党内からも比例重複を認めることに不満の声も出る中、このままの方針で押し切れば国民の批判は免れない状況になっている。