今回の舞台は石川・津幡町。金沢から車で20分の人口3万7000の町。車で山道を20分ほどいった集落に住むのは17人。1年前移住した村田鹿さんは和食の料理人。有名老舗の超高級料理店に勤めていた。村田さんは津幡町に完全予約制のレストランを開こうとしている。プレオープンは1ヶ月後。移住の理由について村田さんは「お金持ち相手の商売はイヤ。しがらみの中で生きていたくない」と語った。
村田さんは移住した築150年の古民家をレストランに改装。業者に頼むお金はなく、友達の協力で基礎から自分で改装を行った。村田さんは食事付きの古民家改修イベントをSNSで募集。すると県内から多くの人が参加してくれた。村田さんはキッチンカーを営んでいて、収入を確保している。
プレオープンまで2週間。村田さんは試作に取り組んでいた。地元・石川の新鮮な食材にこだわり、素材の美味しさを生かした味を目指す。作ったのはかぶら蒸し、鯖寿司など。メニューはおまかせコースの1種類のみで、12品を作る予定。
村田さんの隠れ家過ぎるレストランを心配するのが静岡・掛川市の寿司屋店主・横井さん。村田さんとは修行仲間である。横井さんは独立の先輩として何かと相談にのっているが、村田さんの経営方針を心配していて、プレオープン前に村田さんの元を訪ねた。横井さんはメニューを試食し、改善点を指摘。経営面でも厳しい指摘をした。
3日限定のプレオープン。完全予約制で1日6席限定。SNSで予約はすべて埋まった。SNSでつながる知り合い3組がきてくれた。コースの始まりはかぶら蒸し。穴子の塩焼き、鯖寿司などが続いた。初めて会う人同士も楽しく食事ができた。
プレオープンは大盛況の内終了。この日は村田さんが集落の人たちを招待した。古民家改修を手伝ってくれた人たちも呼び、友人のミュージシャンを読んでライブ演奏でもてなした。