外国為替市場の円相場は円売りが強まり一時1ドル159円台前半と4月29日以来の円安ドル高水準をつけた。米国で利下げが遅れるとの見方から長期金利が上昇したことで日米の金利差の拡大がいっそう意識されている。こうした中、米国財務省は自国に有利な為替操作をしていないかなどをチェックする監視リストの対象に日本を再び加えた。対米貿易黒字と経常黒字が基準を上回ったとしているが、日本の為替介入については定期的に公表され透明性が確保されていると指摘している。鈴木財務大臣は「米国が日本の為替政策を問題視しているといったことを意味するものではないと理解している」などと述べた。市場関係者の一人は「160円に接近すれば介入への警戒感から神経質な動きが強まる」と話している。