拳を高く挙げ「バス危機突破」のハチマキを巻く人々。きのう行われた「バス危機突破 総決起大会」は、バス事業の関係者らが人手不足などに悩む窮状を訴え、政府に対策を求めた。そんな中、物議を醸しているのが山口県岩国市の「いわくにバス」がバス停に貼った減便を告げる貼り紙。運転士の退職を受け、今月3日から減便サれた路線の中には、岩国駅から観光地として有名な錦帯橋までをつなぐ便も含まれている。運転士の退職理由の掲示に対し賛否の声があがっている。一体なぜ退職理由まで掲示したのか、バス会社社長を取材すると「特段強いメッセージみたいなものはないんです。とにかく退職理由を聞かれるので答えないと怒る方もいるんです」とのこと。「減便は早朝や夕方以降など影響がなるべく少ない便を選んでいる」としつつ、「影響はゼロではないのでそこは申し訳ないですね」と話す。運転士がやめる背景には行政から補助金をもらってはいるものの、赤字補てんに回し給料アップはできていない厳しい現状があるという。運転士の退職の対策ができない責任として約7年前から自ら運転もはじめ、早朝から勤務していることを明かした社長。バス事業を巡っては来年度からドライバーの労働時間の規制などにより運転士不足がより加速するとみられており、今後さらなる影響が出てくることが予想される。
住所: 山口県岩国市今津町1-14-51