戦後80年となり、被爆者の高齢化が進むなか、東京都内の10歳の少年が長崎の被爆者の体験を語り継ぐ交流証言者に史上最年少で合格した。家族旅行で長崎を訪れたことがきっかけで交流証言者を志した。三田村静子さんに原爆資料館を案内してもらったという。三田村静子さんは何度もがんを患っただけでなく、長女ら30代の家族4人をがんで亡くしたという。細井奏志くんは三田村静子さんの体験を継承していくことを決め、去年審査に合格した。姉の細井彩夏惠さんも挿絵を描くなど、活動を支えている。初日は三田村さんも応援に駆け付けた。わずか3歳で被爆した三田村さんがその後の人生も不安にさいなまれ、最後には娘を亡くした苦しみを伝えた。細井奏志くんは「東京でも身近な人に戦争の話を伝えていきたい」などと話した。