輪島市・門前町で洋服店を営む下口十吾さんにはこれまで何度もお話を伺う機会があった。下口さんは地震発生の10日後から輪島市で店を運営し続けている。店内を見せていただくと床には大きな亀裂が走っていた。地震から半年だが亀裂も当たり前になっているという。店に隣接する自宅も被害にあった。中を見せていただくと住めるような状態ではなく地震発生後は店の倉庫に布団をしいて避難生活をしていたという。そしてもう一つ頭を悩まされているのが断水。石川県では最大11万戸が断水した。ただ県によると5月末時点でおおむね断水は解消されているという。下口さんのお宅でも水は出るが、家につながる配管が損傷していると今も水が出ない家庭もあるそう。復旧復興への課題が残るなか、取材中に地元の高校に通う生徒に出逢った。授業の一環で地元の方々のために商店街と協力し、この日初めてカフェを開いたという。今後も地域のために仮設住宅で熱中症予防の声掛けや商店街とのコラボなどもしていきながら活動するそう。