北九州市門司区では去年旧門司駅の遺構が見つかったが市は現地に複合公共施設を建設する計画で、今月15日から造成工事が始まり、今月中にも遺構の取り壊しが始まる見通し。ユネスコの諮問機関、イコモスの国内委員会の溝口孝司副委員長が市役所を訪れ委員長名の声明文を担当者に手渡した。声明文では「遺構群が極めて良好な状態で出土し、文化財的価値がさらに高まった」などとし、「市民や国民が文化財に接する権利を奪うものだ」などとして取り壊しの中止を求めている。遺構を巡っては、ことし9月にパリにあるイコモス本部が「ヘリテージアラート」と呼ばれる最も強い警告文を発出、建設中断と遺構の保存を求めていた。市は「周辺の公共施設の老朽化が進んでいる」などとして複合公共施設の必要性を繰り返し訴えているほか、遺構の展示方法についての検討も進めている。映像:北九州市公式チャンネルYouTubeより。