紫式部の源氏物語は1000年に渡って読みつがれてきた日本文学史上最大のロングセラー。登場人物は450名以上。初めて現代語訳したのが与謝野晶子。大阪・堺市に生まれた。与謝野鉄幹が気管支「明星」を創刊すると、すぐさま投稿し才能の片鱗を示した。妻帯者の鉄幹と恋に落ち、鉄幹が妻と別れて2人は結ばれた。「みだれ髪」では鉄幹への想いを表現して熱狂的な支持を集めた。そんな晶子が生涯に渡って打ち込んだのが源氏物語。関東大震災では源氏物語の原稿数千枚が消失する困難に見舞われたが、60歳で完全な現代語訳を刊行した。その中で、礼賛歌を添えていた。