プロ17年目を戦え終えた坂本勇人選手。今シーズン坂本選手は野球人生の大きな転機が訪れた。野球人生初のサードとなった。オープン戦の2週間前、バッティングの調子が上がらない坂本選手を見守る原監督。しばらくすると全体練習中にマンツーマン指導を行い状態を確かめる。3年前、右打者史上最年少で2000安打を記録した坂本選手。しかし今シーズンは開幕から22打席ノーヒットでスタメン落ちは珍しくなかった。4月、ほとんど試合をスタメンで出場し続けてきた坂本選手にとって慣れない代打での待機。坂本選手はある大記録を目前にしていた。5月、プロ野球史上初となるショートでの2000試合出場を達成した。入団2年目の19歳から巨人軍のショートを守り続けてきたが守備範囲の広いショートは体への負担が大きくショートでの2000試合出場は坂本ひとりだけ。6月、交流戦は打率3割超え。ところが右太もも裏を肉離れを起こす。ケガをきっかけに原監督が大きな決断をする。9月、試合前練習で坂本選手はサードでノックを受けていた。この1週間前、原監督は坂本選手の体を考え負担の少ないポジションへコンバートを打診した。野球人生初のサードで難しい打球をキャッチしアウトに。晴れやかな表情でベンチに戻った。そのままシーズン終了までサードで20試合を出場し続けた。今月の自主トレで坂本選手は新しいグラブを手にして感触を確かめていた。ショートのグラブより先が長いグラブに変更。