安保3文書は戦いを継続する能力の向上を掲げている。先月、自衛隊の基地が攻撃で破壊され使用できなくなった状況を想定し航空自衛隊の戦闘機が大分空港、岡山空港にも戦闘機が着陸した。有事の際に空港を基地の代わりとして使うための訓練が各地に広がっている。全国で弾薬庫の増設も進められている。政府は約10年後までに130棟を新たに整備する方針を示しており、そのうち反撃能力を担うミサイルを保管できる大型弾薬庫の設置場所として明らかになっているのは青森県と大分県。防衛省は今ある弾薬庫に加えて大分分屯地に大型弾薬庫を増設するが、どんな弾薬を保管するかは明らかにしていない。射程の長いミサイルが保管されればここから運び出されるとみられている。弾薬庫に近い敷戸地区の元自治会長、宮成さんはことし2月に報道で弾薬庫の増設について始めて知った。住民の多くは弾薬庫があることを知った上でこの土地に住み始めたが、今回の大型弾薬庫の増設には戸惑いがあるという。宮成さんは弾薬庫周辺が攻撃されるリスクを懸念していた。先月上旬、初めて防衛省による住民説明会が開かれ住民など120人が集まった。説明会は1時間半で終了し、宮成さんは「全部が封鎖状態。もう包み隠さず話をしてほしい」「防衛の手段で話せないのがあるのはわかるが話してもらえる部分はあるのでは」と振り返った。
住所: 大分県大分市大字鴛野129