1994年、保健体育の教員として黒田は青森山田高校に着任。監督としてのキャリアを本格的にスタートさせた。冬には厚い雪に覆われるグラウンド。黒田には強い反骨心が芽生えた。正木現監督は黒田の元で18年間コーチを務めた。正木監督は「強いものを倒していきたいという野心。青森の地だからこそ全国の舞台にいく意味があると言い続けていた」と黒田について話した。就任してすぐにチームを全国大会の常連に押し上げ、チームに関することはすべて黒田が決めていた。指導に情熱を注いだが待っていたのは挫折ばかりだった。壁を乗り越えるために黒田は自分のリーダーとしてのあり方を見つめ直した。助言を受けてコーチ陣に任せるようになった。黒田が変わったことでチームも変わり、2017年に監督として22年目で全国高校サッカー選手権初優勝にたどり着いた。高校サッカーで培ったチームマネジメント術の経験を糧に黒田は今プロの世界で戦っている。