クマの出没が相次いでいる。札幌市でも先週、小学校近くに出没している。ことし2月、秋田県秋田市でクマが倉庫に立てこもり、罠で捕獲するまで3日を要した。これまでは猟銃の使用に法律上の高い壁があったためである。昨年度クマによる人身被害は過去最多の219人にのぼった。今年度もクマが目撃されるペースは一向に減っていない。福島・矢吹町では民家の前で目撃されており、年々クマが人里に近づいてきているとのこと。こうした事態を受け環境省は昨日、猟銃の使用の基準について有識者会議で法改正の方針をまとめた。現在の法律では市街地でクマに向けて猟銃を使うことは原則禁止されている。発砲には同行した警察官の命令が必要で、許可されるのは実際に危険が生じ特に急を要する場合のみである。新たな方針では人への被害のおそれが生じている場合などやクマが建物に入り込んだ場合には市街地でも猟師の判断で発砲可能になる。岩手県宮古地区猟友会・西村昭二さんは「住宅地だと非常にリスクの大きい地域になるので周りの人に危害を加える恐れもある」などと話した。