長野県白馬村青鬼集落には棚田が広がる。山を切り開き石垣を積み、そのほとんどは江戸時代に作られた。昔の姿を残したまま今も使われている。農業用の水路は江戸時代の終わりに人々が自らの手で切り開いた。およそ150年たった今でも集落の棚田へ水を運ぶ役割を果たしている。水路への水を停めていた堰が開かれた。5月には田植えがはじまった。ニホンアマガエルは産卵のため田んぼに集う。9月、棚田は一面の黄金色。稲の刈り取りを終えた田んぼに生き物が集まってきた。アキアカネは水たまりに卵を産む。人と生き物の営みが見事に調和している。