米FRBは会合を開き、政策金利を5.25%から5.5%の幅に据え置いた。FRBが利上げを見送るのは3会合連続とのこと。パウエル議長は「インフレ率は落ち着いているが依然として高すぎる」と評価した。2%の物価目標に向けた道筋は不確かで、必要であれば一段と金融引き締めを行う用意があると述べた。また今回の会合では参加者による政策金利の見通しを示した。来年末時点の金利水準の見通しの中央値は、今の水準より0.8ポイント低い4.6%で、1回の利下げ幅を0.25%とすると来年は少なくとも年3回の利下げが想定される内容となった。市場では今回の発表を金融引き締めからの方向転換とみている。パウエル議長は金融引き締めの過程を受けて政策金利はピークに近いだろうとし、利下げの時期も議論されたと述べた。金融市場は上昇に転じ、主要3指数ともに約2年ぶりの高値を更新。米国債10年もの金利は4%台まで下落した。