飯豊連峰の石転び沢では例年夏でも2キロメートルに渡って雪が残っている。谷を吹き降ろす冷たい風のおかげで夏の初めに咲く花を遅くまで見ることができる。明星大学・長谷川裕彦教授によると、石転び沢に氷河があったのは7万年前、全長3キロメートル高さ100メートルにも及んだと考えられている。氷河に削られた岩などが運ばれて堆積して出来たのがモレーンといわれる地形。今回のツアーではこのモレーンを目指して氷河が作り出した地形を見て歩く。モレーンを観察すると氷河が押し寄せてきた状況が分かるそう。氷河が作り出した地形を探すという変わったツアー。何気ない山の風景から長い年月をかけた自然の営みが見えてきた。地元の山岳隊によると、登る際は山に詳しい人と一緒に登ってほしいとのこと。