明日ワシントンでは日本、アメリカ、フィリピンの3か国による首脳会談が初めて行われる。会談では海洋での安全保障分野を中心とした連携強化について話し合われる。背景にあるのは、東シナ海で海洋進出を強める中国の存在。先月、中国はフィリピン船に対して妨害行為を行い負傷者が相次いだ。中国の動きに対して、日米首脳会談の共同声明では、「危険でエスカレートした行動」という一段と厳しい文言が盛り込まれた。パグアサ島はフィリピンが実効支配しているが、中国も領有権を主張していて中業島と呼んでいる。島には約200人のフィリピン人漁師とその家族が暮らしている。両国の間で対立が深まっているのが島の沖合約5キロにある砂州。周辺は豊富な漁場になっている。フィリピン政府の調査船を中国海警局の船が、進路を妨害しようと接近を繰り返していて、取材した日は、9隻の中国漁船が取り囲むように展開していた。フィリピン政府は海上民兵が乗り込んでいるとみて警戒している。フィリピン政府が特に警戒しているのが、中国による新たな埋め立て。周圍の海底で確認されないさんごの残骸が砂州の上で大量に見つかった。ヘリコプターや大型漁船などは人工島を拠点に活動を展開しているとフィリピン政府は見ている。