外務省は作成から30年が経過した1993年の外交文書(11冊4421ページ)を公開した。1993年、日米首脳会談を前に宮澤総理(当時)が外務省幹部に対し「皆がワシントンに行けというので、もともと乗り気ではないが行くことにした。米国に文句を言われに行くのだろう」と漏らしていた。当時、米国は大幅な対日貿易赤字を問題視していた。実際、会談内容を記した極秘扱いの記録によると、米国側からは、「現在の貿易不均衡を続けることはできない」と迫られていた。宮澤総理は「巨大な不均衡は恥ずかしいものだ」と応じながらも、是正のための具体的な目標設定などは行わない考えを示していた。