香川大学の初代学長を務めた神原甚造氏が収集した神原文庫の資料展が香川大学で開かれている。神原甚造氏は現在の最高裁判所に当たる大審院の判事を務めるなど、法曹界で活躍したのち昭和25年に香川大学の初代学長に就任した。さまざまな古文書や絵などのコレクターとも知られていて収集していた資料およそ2万8000点は神原文庫として大学に収められている。こうした資料を広く知ってもらおうと、神原文庫の中から35点が高松市の香川大学図書館で展示されている。このうち「室町院大和国高殿荘譲状」は、今から700年以上前に当時の皇族の女性が亡くなる直前に領地を譲り渡すことについて書いたものだ。中世の皇室財産の継承について具体的な状況が分かる貴重な文書だという。また江戸時代の京都の町にあった「お触れ書き」には商売する際の決まりや火事が起きたときの心得などが書かれている。資料展は今月23日まで開かれている。