香港政府は今日、スパイ活動などを取り締まる「国家安全条例案」を立法会に提出した。国家安全条例は2020年に中国政府主導で定められた「香港国家安全維持法」を保管するものだという。条例案では、外国勢力と結託して国歌の安全を脅かす行為やスパイ活動などが禁じられていて、最高で終身刑を科すとしている。条例が制定されれば、当局の一方的な解釈により規制が強まり、メディアの取材活動や外国企業の経済活動などに影響が出る可能性が指摘されている。先月末には民主派団体が条例制定に反対し異例のデモを行った他、米英からも相次いで懸念が表明されている。立法会で民主派議員は排除されているため、条例案に反対意見は出にくいとみられ、即日審議が進められた後、早ければ来月にも制定される見通しだという。