新年度予算案をめぐり、国会では、きょうから、省庁ごとに専門的な質疑を行う「省庁別審査」が開催される。野党側は、予算案のむだを指摘し、各党が重視する政策に財源をあてるよう求める方針なのに対し、与党側は、政府による事業の妥当性などを確認する見通し。新年度予算案を審議する衆議院予算委員会では、きのうまでに石破総理大臣とすべての閣僚が出席して質疑が行われた。初日のきょうは内閣府や防衛省、それに総務省などが対象。一方、きのうの予算委員会では、「高額療養費制度」の上限額をことし8月から年収などに応じて段階的に引き上げるとしている厚生労働省の方針をめぐって議論が行われた。立憲民主党が「苦しんでいる人をより一層苦しめる」として引き上の凍結を迫り、石破総理大臣は「極めて重大な問題だ」と述べた。政府・与党は、治療が長期化している患者に配慮した負担軽減策を講じる方向で調整を進めていて、今後、具体的な対応を決める方針。