公立の水族館の中には、自治体の財政が厳しいこともあり、施設を更新できず、存続が危ぶまれる所も出てきている。。富山県魚津市の市立水族館は創立が111年前の大正2年で、現存する日本最古の水族館で地域で親しまれてきた。現在の建物は建設から43年が経過し、老朽化が課題となっている。機械で波を起こして海に近い環境を再現する展示は、数年前に機械が壊れてしまった。そこでスタッフが自ら人力で波を起こしている。水族館には年間およそ15万人が訪れるが、入館料だけでは運営できず、市から1億円近くが補填されている。魚津市は今後70億円をかけて市庁舎を建て替える計画で税収の落ち込みが見込まれる中、水族館を建て替える見通しは立っていない。今回、全国32か所の公立の水族館を対象にアンケートを実施した。財政上建て替えは可能か尋ねたところ魚津を含め「難しい」と答えたのは全体の25%、8施設あった。こうした中、公立でありながら新たに施設を建設する水族館がある。