東京の「十条銀座商店街」は全長約400mの商店街に200店舗が軒を連ねる。「十条価格」と呼ばれるほど、どの店も安い。「鳥大」は昭和39年創業。約70品目のお惣菜が並ぶ。この店で10円で販売されているのが「チキンボール」。平日は1人25個まで(土日祝は20個、雨の日は30個)。1日平均5000~6000個売れる。制限する前は毎日1万個以上売れていたという。製造現場を見せてもらった。砂糖・塩・こしょう・ネギで下味をつけ、おからを大量に入れる。おからを入れると肉が固まらずジューシーさが保たれるという。他の料理で煮込んだ時に出る鶏の煮汁、鶏皮&鶏胸肉をミンチにしたものを入れ、30分混ぜるとチキンボールの元ができる。店主は目にも止まらぬ速さでボール状にちぎって油に投げ入れた。一度にフライヤーで揚げるのは80~100個。揚げる時間に差が出ないよう生まれた技だという。60年前に先代社長が10円で売ると決めた。二代目も先代が決めた手軽に買える価格を守っているが、やめるか、値段を上げるかしたいと本音を語った。店を引き継いだ際に先代は20円に上げたらどうかと提案したという。
住所: 東京都北区十条仲原1-4-11