第二次世界大戦中、ナチス・ドイツに対抗するため、アメリカが立ち上げた極秘プロジェクト「マンハッタン計画」。計画を主導することになった天才理論物理学者のオッペンハイマーは、優秀な科学者たちを率いて、世界初の原子爆弾の開発を行うことになった。原爆完成前に、ナチスが降伏し、今度は、日本を降伏させるための武器として研究を続けることになった。計画始動から3年で、開発に成功した。広島・長崎に、原爆が投下され、終戦。オッペンハイマーは、終戦の立役者として称賛されるも、日本の惨状を知り、核開発の正当性に深く苦悩する。戦後、オッペンハイマーは、核兵器の国際管理体制の整備を主張した。水爆の開発を推進するアメリカに反対し、社会から孤立していく。激動の時代にのまれた彼の生涯が描かれている。