物流の2024年問題。先月、国土交通省はトラックドライバーに長時間荷待ちをさせるなどの疑いがあるとして2社に「勧告」を出した。決算発表をしたヤマトホールディングスのグループであるヤマト運輸がそのうちの1社。勧告では運転手に長時間の荷待ちをさせたほか、過積載運行を指示する等の疑いがあったとされる。今後の対応について栗栖利蔵副社長は「今動いている」等としている。王子ホールディングスのグループ企業「王子マテリア」も勧告を受けた。1日に120台の程のトラックで製品を取引先に運んでいるが、これまでは長い待ち時間が発生していた。少しでも待ち時間を減らそうと、フォークリフト作業員の休憩時間をずらし、常に稼動している積み込み口を用意する工夫を取っている。今月から積み込み場所を増設し、積み込み能力を上げることに取り組んだ。また先月にドライバー自身が荷積みの時間を予約できるシステムを導入している。「北王流通 厚木センター」では「LINE」を使ったサービスを活用している。通常は物流拠点に着いたら入口で受付を行い、荷物の積み下ろしまで順番を待つが、行列などができて長時間待たされることがある。「LINE」を使ったサービスではドライバーは物流拠点に着いた際にアプリで「冷蔵」などの荷物の種類やトラックの大きさを選ぶと整理番号が発行され、今何台のトラックが待っているかをアプリで確認できる。また積み下ろしが出来る順番が来ると倉庫からドライバーに通知が届く。先月末からこのサービスを販売している「兼松」はLINEを使うという手軽さを武器に導入の拡大を狙う。