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今回の舞台は港町、横浜。横浜の迎賓館と呼ばれるホテルニューグランド。ベーブ・ルースやチャールズ・チャップリンなどが宿泊。なかでもゆかりのある人物がダグラス・マッカーサーだった。プリン・ア・ラ・モードやスパゲッティナポリタンもここで生まれた。コーヒーハウス ザ・カフェで食べることができる「スパゲッティナポリタン」はケチャップを一滴も使っていない。入江茂忠が特性ソースを生み出した。メインダイニングの人気料理「ル・ノルマンディ」を紹介した。総料理長の関口真司は2年前に総料理長に就任。毎朝の日課は各レストランの厨房を見て回ることだった。関口真司は自らの料理を供する美食会を毎年開催し新たなメニューを日々、生み出している。この日、関口は「天然真鯛のポワレ フレッシュハーブの香る南フランス風 ポロ葱のフリットを添えて」を作った。ホテルニューグランドは1927年に開業。以来、横浜の迎賓館として多くの客をもてなしてきた。そこに初代総料理長として免れたのがサリー・ワイルだった。サリー・ワイルはフランス料理にアラカルトメニューを取り入れた。体調の崩した客から、喉越しにの良い食べ物を作ってくれと言われた。
オープニング映像。
体調を崩した客からオーダーを受けた初代総料理長サリー・ワイルは日本の米に注目した。ワイルはバターライスを作りエビのクリーム煮とグラタンソースをかけチーズを乗せて焼き上げたのが「シーフードドリア」。ワイルはやがて西洋料理の父と呼ばれるようになり、自ら生み出したドリアはホテル発祥の名物メニューとして今も多くの客から親しまれている。今年4月、直営店舗「S.Weil by HOTEL NEW GRAND」をオープン。ホテルグルメを販売している。「モカルーロ」はワイルのレシピを受け継いで作られたもの。関口総料理長もワイルから影響を受けた一人。専門学校卒業後、ホテルニューグランドに入社。26歳の時には本場フランスで修業したが厳しい現実に直面。帰国後は様々な講習会に参加し多くの料理人と交流を重ねた。そして実力が認められ2022年に総料理長に就任。伝統の味を守り続けている。今関口総料理長はドリアを進化させ新作メニューを作るという新たな取り組みに挑戦しようとしている。その食材を求めて厚木市にある田んぼを訪ねた。かながわブランド「あつぎせせらぎ米」の美味しさの秘密はミネラル豊富な水。ホテルに戻った関口総料理長は新作ドリアに取り掛かる。
ホテルニューグランドの新作ドリア。あつぎせせらぎ米を使ったバターライスが炊きあがった。味の決め手に使うのは牛すじや鶏ガラ、香味野菜などを煮込んだホテル伝統のデミグラスソース。合わせるのは牛バラ肉。甘みの強いあつぎせせらぎ米には肉の旨味が合うと考えた。牛バラ肉と香味野菜に赤ワインを加え、デミグラスソースを注いでじっくりと煮込む。バターライスに柔らかく煮込んだの牛バラ肉を乗せ、デミグラスソースとグラタンソースをかける。
関口総料理長の新作ドリアが焼き上がった。各レストランのシェフに試食してもらった。伝統に名を刻むメニューがまた一つ誕生した。
エンディング映像。
食彩の王国の次回予告。