文化庁によると、博物館とは総合博物館、歴史博物館、美術博物館、動物園、水族館、植物園などで、その数は博物館法に基づく登録博物館やそれに相当するもの、類似の施設を含め5738館ある。今回クラウドファンディングを行なった国立科学博物館は国立で唯一の総合科学博物館。1877年創立、2001年から独立行政法人が運営。今年3月末の時点で国内外の動植物や化石の標本など約500万点が保管されている。博物館法では公立博物館は「原則無料」で、維持・運営のためやむを得ない場合に徴収可。国立科学博物館の財源のうち入館料は約13%。80%以上は国からの交付金・補助金。しかしコロナで入館者が大幅減。さらに物価高騰で光熱費は去年の約2倍の3億8000万円となる見込みで、人件費の不足などにより、本来の博物館が持つ役割を果たせない状況となっていた。こうした状況に追い込まれている博物館は全国にたくさん存在している。今回国立科学博物館がクラウドファンディングに至った経緯について、文科省行政に詳しい東京大学公共政策大学院の鈴木一人教授は「予算のわりに効果が表れにくく博物館は後回しにされてきた」などとしている。今後の対策について「知のインフラについての国民の合意作りが必要」とコメントしている。佐々木さんは「一回やってみようかなと思ったんですけど、トートバッグのイメージがわかなかったのと、私みたいな庶民は年パスとどっちが特なんだろうとか変な小さなことを考えちゃって」とコメント。他にも返礼品ではバックヤードツアーは5万円、化石コースや昆虫コースなどがあるという。