1型糖尿病は、免疫の異常などによって、血糖値を下げるインスリンを分泌する細胞が正常に働かなくなる病気で、通常、毎日、自分でインスリンを投与する必要があり、全国におよそ14万人の患者がいるとされている。京都大学医学部附属病院は、健康な人のiPS細胞から、インスリンを分泌する、すい島細胞の塊を作ってシート状にしたうえで、複数のシートを患者の腹部に移植する治験の計画を国に届け出た。計画では、20歳以上、65歳未満の患者3人を対象に、すい島細胞のシートを京都大学病院で移植するとしている。病院ではこの計画について、国の審査機関の調査を受けたあと、実用化に向けて治験を進めていきたいとしている。