ロシアの侵攻から2年5か月となったウクライナ。ウクライナ西部にある「Gen.Camp」は親を失ったこどもたちのための心のリハビリキャンプ。心の傷を癒やす21日間のプログラムが組まれている。今回参加した6~16歳の子ども50人全員が戦争で親を失っている。リハビリが進み子どもたちが安定している期間に限り取材を許された。アンドリーさんは、両親をロシア軍に殺害され今は姉と暮らしている。「親の死を現実だと思えない」は、参加者の子どもによくみられる反応だという。こどもたちはお互いの経験を語り合うセラピーを通し悲しみに向き合い受け入れていく。「遊び」に多くの時間をあてるのもこのプログラムの特徴。「楽しい」という感覚を取り戻すのが狙い。父とよくサッカーで遊んだというアンドリーさんは、キャンプへの参加後将来の夢を語るようになった。キャンプへはこれまでに450人が参加。今も多くの子どもが支援を必要としている。