およそ10年前、香港では民主化を求めて抗議活動が広がった。その女神とも呼ばれたのが周庭さん。当局に逮捕されて実刑判決を受け愛国心を示すよう強制されたという周庭さん。2年前自由を求めてカナダに渡ったが香港での苦しい記憶が今も刻まれているという。2020年、反政府的な動きを取り締まる香港国家安全維持法が施行、周庭さんは違法な集会への参加を扇動した疑いなどで逮捕されたが、この時も戦う姿勢を崩さなかった。しかし禁錮10か月を言い渡された周庭さんは出所した後一転、沈黙を貫いた。このころ周庭さんが抱えていたのが心の病。出所後も当局から3か月ごとの出頭を命じられた周庭さん、国家安全維持法のもといつかまた拘束されるのではという不安からパニック障害を発症。また、逮捕の経験が影響し仕事や住居をさがすこともままならずうつ病を患った。今も定期的にセラピストと面談し、心の病の治療を続けている。