米国の電気自動車メーカー、テスラが先月までの3か月間の決算を発表。中国におけるEV需要が回復したことなどから最終的な利益が3四半期ぶりに増益に転じた。新たな試作車、自動運転のEVタクシー「サイバーキャブ」はハンドルやペダルがない完全自動運転で、オンライン会議や眠ることもできるとしている。テスラはこの完全自動運転を新たな収益の柱と位置づけて研究開発を続けてきた。背景にあるのは、EVを巡る中国のメーカーとの熾烈な競争。次々と新興メーカーが立ち上がる中国。価格の安いEVを大量生産している。中でも中国最大手のBYDは、ヨーロッパや東南アジアにも販売網を急速に拡大。去年12月までの3か月、世界のEV販売台数で初めてテスラを抜き、トップに立った。テスラは、こうした中国メーカーとの価格競争にさらされ、業績低迷に苦しんできた。新たに発表したサイバーキャブについて、テスラは日本円でおよそ450万円で購入できるようにするとしていて、2026年にも生産開始を目指すという。