フィリピン・ドゥテルテ前大統領は「違法薬物に手を染めている人間には妥協も配慮もない」などと述べたと証言し、全ての責任を取るとした。ドゥテルテ前大統領は2016年の就任直後から麻薬戦争とも呼ばれる違法薬物対策に取り組み、取り締まりにあたる警察官が命の危険を感じた場合には容疑者を殺害するよう命じている。警察発表でも死者は6000人を超えているが、人権団体は死者は1万人を超え、貧しい人たちが殺害されたと指摘している。これまでに有罪となった警察官は9人。2016年、大統領選挙のキャンペーンでは、違法薬物問題や関連の犯罪を3か月~半年で根絶するという公約を掲げた。しかし、その後、これを訂正し、あまりに問題が大きすぎたとして延長した。しかし、選挙で有権者の心を惹きつけたのはあの公約であり、約600万人がドゥテルテ氏に票を投じた。28日の公聴会でもドゥテルテ前大統領は、麻薬戦争は国のためであり、自分のやり方については基本的には目的は手段を選ばないとして、強い大統領が事を成し遂げたという自分のイメージを誇示した。