イギリス南東部のエセックス州で建設が予定されているイギリス最大級のAI向けデータセンターは、クラウド事業を手掛けるイギリスのスタートアップ「エヌスケール」とアメリカのIT大手「マイクロソフト」による一大プロジェクトで、2027にも開設予定だった。しかし18日に現地メディアが「マイクロソフトが撤退」と報じた。大元となるデータセンターへの電力供給が2030年代まで見込めないとの情報があり、撤退の判断につながった可能性がある。去年開催したAI関連のイベントで、「世界のデータセンター需要に応えたい」と強調していたエヌスケールのCEO。会社自体はデータセンターをはじめとするAI向けのインフラに強みを持っていて、エヌビディアからの出資も受ける期待の新星。先月アメリカの証券取引委員会にIPO(新規上場)の登録届出書を提出したばかりだった。AI向けのデータセンターをめぐっては、同じくエヌビディアが出資するアメリカのクラウド企業「コアウィーブ」の信用不安が拡大。オープンAIやアンソロピックといったAI開発企業の存在感が高まる傍らで、AIインフラ企業に対する巨額投資を懐疑的に見る動きが市場に広まりつつある。日本の株式市場ではAI半導体関連を巡る不透明性が意識され、リスク回避の売りが進行している。日経平均株価は先週末に比べて、一時1500円近く下落する場面があった。ただエヌスケール、コアウィーブいずれにも出資するエヌビディアのトップが目下動じる様子はなく、ジェンスン・フアンCEOは15日「私たちは10年ほどかけてインフラを構築する過程にある。重要なのはAIインフラを『インフラ』と捉えること」などと語った。
