岡三証券の吉田さんは「本日発表されたISM非製造業景気指数は、市場予想に反し前月から上昇したことで金利が上昇し、株式相場はハイテク主導で下落しました。中でも雇用が54.7ポイントと大きく上昇しています。民間部門の8割以上がサービス業で働いていることから、長期的には高い相関性がありますが、足元では大きく乖離しています。指数全体が強かった背景として考えられるのは、エンターテインメント消費です。8月は、有名アーティストによるコンサートや、話題の映画に全米が熱狂し、様々な業界に経済効果が波及しました。8月のデータは一時的なもので、今後は徐々に失速するとみられています。銀行の貸し出し基準の厳格化や、消費者信用残高が高水準に達していること、秋からは学生ローンの返済が再開するためです。ISM非製造業景気指数は、実質GDPとの相関性が高いことで知られており、今後も動向に注意を払う必要がありそうです」などと話した。