先月、成田空港のターミナルで空港のスタッフを対象に大地震を想定した訓練が行われた。今回、初めて詳しい想定を事前に知らせない抜き打ちのような形で実施され、訓練からはさまざまな課題が見えてきた。空港の職員や航空会社のスタッフなど120人程が参加し、震度6強を観測する大地震が発生したという想定で行われた。エスカレーターで転落してけがをした人や担架で運ばれる人など。ターミナル内で同時多発的にさまざまなトラブルが発生しその場の判断で対応が求められた。1日に10万人以上が利用する成田空港。今年度の上半期に国際線を利用した外国人は初めて1000万人を超え、年々増加している。しかし外国人の中には地震の経験がない人も多く、万が一の際の対応が課題となっている。今回の訓練では「外国人とのコミュニケーション」がポイントの1つとなった。カウンターではパニックになった中国人観光客が預けた手荷物を返すよう求めていた。男性に対応したのはJALスカイ・玉置晴香さん。中国語で簡単なやり取りができるため駆けつけた。別の場所ではスペイン語を話す女性が娘とはぐれたと訴えている。手分けしてターミナルを回って子どもを探しつつ、スペイン語が分かるスタッフが外への避難を促した。訓練は約30分で終了。外国人への対応だけでなく、広いターミナルで十分に情報共有ができていたかなどが試されていた。玉置さんも、トラブルが相次ぐ中でスタッフや外国人などとコミュニケーションを取ることの難しさを実感したという。まずは自分が落ち着いて周囲の状況や相手の気持ちを考え、声をかけ続けることが重要だと気付いたという。NHKでは去年「成田空港大地震これだけは」というリーフレットを制作した。リーフレットはNHK千葉放送局1階ロビーで配っている他、千葉局のホームページでも見ることができる。
住所: 東京都大田区羽田空港3-3-2 第1旅客ターミナル4階
URL: http://www.jalsky.co.jp/
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