今年4月、南米アルゼンチンのブエノスアイレスに降り立ったのは青森県出身の女子相撲選手今日和さん。今年4月から2年間、青年海外協力隊員としてアルゼンチンで相撲の指導にあたる。アルゼンチンで初の女性の指導者として男女に相撲を教える。今さんは高校時代に女子相撲の全国大会で優勝し、女子相撲初の実業団所属の選手として活躍 した。子供の頃に海外から相撲を学びに来ていた人達と一緒に稽古をする機会があり、いつか外国の人に相撲を教えたいと夢見ていたという。アルゼンチンで相撲をする人は約30人。柔道のメダリストを生み出す国であり、柔道で興味を持ち相撲を始める人もいるという。アルゼンチンの選手たちは柔道のような足をかけたり、投げる技に頼ってしまう傾向があるという。そこで今さんは立ち会いで先手を取って、相手を追い込む押し相撲を重点的に教えた。今年6月にブエノスアイレスで行われた南米相撲選手権大会では南米4カ国から70人あまりの選手らが参加した。最大のライバルは競技人口が南米で最も多いブラジル。足腰を鍛えたブラジルの選手たちにあと一歩及ばず。大会翌日、早速今さんは相撲の基礎を選手達に教えて練習させた。また、「みんなで相撲をもっと盛り上げてオリンピック競技にしていきたい」とも語った。