金融市場が、石破総理大臣の経済政策を見極めようとしている。日経平均株価の推移を見ると、石破総理が自民党の総裁に決まったあと、株価は大幅に下落。しかし、きょうの取り引きでは一時1000円以上の値上がりとなった。石破首相は「個人的には追加利上げをする環境にあるとは考えていない」と述べた。この発言の前には、日銀・植田総裁と初めて会談。金融経済情勢について意見交換を行っていた。日銀が早期に追加利上げを行うとの見方が後退したことなどから、円安、株高が進み、日経平均株価は一時1000円以上の値上がりとなった。こうした中、世界中の投資家が参加するイベントがきょう、東京・港区で行われている。今週から始まった金融庁主催のイベント「Japan Weeks」。石破総理大臣がビデオメッセージで「資産運用立国の政策を着実に引き継ぎ、発展させる。地方への投資を含め、内外からの投資を引き出す。投資大国の実現を経済政策の大きな柱のひとつにしている」と述べ、みずからの経済政策を訴えた。参加した海外の投資家は「インフレと金利の部分で明らかに大きな変化が出ている」と述べた。世界最大級の資産運用会社・ブラックロック・ヒルデブランド副会長。会社が運用する資産は1700兆円。日本にも多くの資金を投資。インタビューに応じたヒルデブランド副会長は、石破総理大臣の経済政策について「首相が変わっても政治的な方向性は同じ。企業収益の改善で賃金の引き上げが行われ、日本経済の内需を押し上げることが大切。そのためには政府が改革を継続する決意を持つことが重要」と述べた。一方、民間の貯蓄をいかに投資に回していけるかに注目しているという。ヒルデブランド副会長は「貯蓄をより生産性の高い投資に回すことが重要。それができれば経済が成長路線に乗り、デフレから脱却できる。そうなれば海外からの投資も日本に入ってくる」と述べた。