静岡県小山町にある新東名高速道路の建設中の区間で初めて公開されたのが建設中の高速道路を使った自動運転の実証実験。参画している企業は10社。自動車メーカーなどと実証実験に取り組むのはNEXCO中日本。自動運転で走る車に道路からアプローチすることで安全性を高めようという。先行している車が故障車を発見すると、その情報を道路側に共有。高速で走る後続の車に故障車の情報が早く伝えられる仕組み。実際に後ろを走る実験車両には故障車があることが伝わり、自動運転のトラックは車線を変更し故障した車両との衝突を防ぐことができた。この遠隔操作の技術を支えているのが通信大手のKDDI。遠隔操作でも操作してから実際に動くまでの遅延は0.1秒だという。KDDIとしては自社の通信網を生かしモビリティー事業でも存在感を示したいねらいがある。他にもソフトバンクとホンダは通信ができない車も含めた道路状況を確認し、その後、起こりうるリスクを伝達する仕組みの開発を進めている。政府は2024年度末までに新東名高速道路の一部区間でトラック専用の自動運転レーンを設置する方針。NEXCO中日本などは通信を使った安全性を高める技術の社会実装に向け実証実験を進めていく考え。
URL: http://www.kddi.com/