工作機械メーカー「牧野フライス製作所」に対するTOB=株式公開買い付けをめぐって、政府から中止するよう勧告を受けていたアジア系の投資ファンドが、きょう勧告を受け入れ、TOBを断念すると明らかにした。牧野フライス製作所に対するアジア系の投資ファンド「MBKパートナーズ」のTOBをめぐっては、政府が国の安全を損なう事態が生じる恐れがあるとして、今月22日付けで外為法に基づいて中止の勧告を出していた。政府は理由について、会社が軍事転用の可能性がある高性能な工作機械を製造していることなどを挙げていたが、ファンド側はこれに該当することを認め、中止勧告を受け入れるとともに、TOBを断念すると明らかにした。一方、牧野フライス側は別の国内系投資ファンド「日本産業推進機構」から買収の提案を受け、検討を始めていることを明らかにした上で、「企業価値と株主の利益の最大化に向けてあらゆる選択肢を検討する」とコメント。軍事転用の可能性がある技術を守るという安全保障の重要性が増す一方、海外からの投資の呼び込みとどのように両立させるかが課題となる。
