カメラが入ったのは創立15年の都内の企業。日本の最先端技術を開発している。ロボットを人が操作するのではなく、箱をどの順番で積めば安定するのか自分で考えて作業をするフィジカルAI搭載のロボット。現在来日中のアメリカ半導体大手エヌビディアのジェンスン・フアンCEOも、日本の驚異的な技術とフィジカルAIが融合する時代が到来しようとしていると話す。人工知能がセンサーやカメラを通じて現実世界を認識し、ロボットなど物理的な身体を伴って自律的に判断・行動する技術。センサーで荷物の位置を認識し仕訳を行うロボットアームや、センサーで障害物を避けて料理を客席まで運ぶ配膳ロボットなども一部はフィジカルAI。センサーで周りの状況を見て車を走らせる自動運転もフィジカルAIによるもの。政府によると、世界のフィジカルAIの市場規模は今後加速度的に成長するとみられており、2040年には約55兆円規模になると見込まれている。政府の成長戦略では2040年までに累計370兆円以上の官民投資が行われる見通しで、目玉となるフィジカルAIにはその内10兆5000億円が投じられる。現在この分野ではアメリカ・中国が先行し日本は約1割にとどまっている。日本政府は米中に並ぶ世界シェア3割以上を獲得し、20兆円の市場規模を目指すとしている。企業からは政府の投資に期待する声が。またそのそも日本にはフィジカルAIを広めなければいけない事情もある。フィジカルAIの積極的な導入により働く現場の効率化や安全性向上につなげたい狙いがある。一方で現状の日本は高齢化や少子化などによる人手不足に直面しており、フィジカルAIに頼らざるを得ない側面もある。
